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防災の政策

168万人の命と暮らしを守りきる

災害はある日突然、わたしたちの日常を奪います。私は東日本大震災を経験し、日常がいかに簡単に崩れ去るのかを実感しました。私は学校で、弟は家で、母は車で、父は会社で被災しました。また、台風や豪雨・水害によって福岡市内でも死者を出したこともあります。酷暑による熱中症被害も年々深刻化しています。災害は、場所もタイミングも選んでくれません。

災害の被害を未然に防ぐため、「想定外」を減らし、ハードも、ソフトも、万全の対策をとります。それだけでなく、災害発生後に、市民のみなさんの命と暮らしが守られるよう、災害発生後の生活再建への準備もしっかり進めます。

災害から命を守り、災害後も生活を続けられる福岡を目指します。

警固断層をはじめとする大地震に備え、命と暮らしを守る

大地震は、いつ起きるか分かりません。建物の倒壊と地震後の火災を減らし、被災した後の住まいとまちの再建まで、今から準備します。

現状:何が課題か?

最新想定では、警固断層帯の地震で約20万人が避難

警固断層帯の地震の想定(福岡市内)

  • 避難者約20万人
  • 全壊・全焼する建物約1万4,000棟
  • 死者約900人
  • 負傷者約4,600人

冬の午後6時、風が強い場合の想定

2025年に公表された最新の想定では、警固断層帯の地震が起きた場合、福岡市で約20万1,000人が避難すると見込まれています。従来の市の計画で想定していた約2万5,000人を大きく上回ります。

建物の耐震化だけでなく、停電から電気が復旧したときに起きる火災への対策、避難所と備蓄の見直し、被災後のまちの再建まで、最新の想定に合わせて準備を進める必要があります。

出典:福岡県「地震に関する防災アセスメント調査」

※冬の午後6時、風が強い場合の想定。数字は福岡市内の被害。

佐々木あやのが目指す福岡の姿

倒壊と火災を減らし、被災後の暮らしも早く立て直せる

  1. 1-1最新の地震想定に合わせ、耐震化と火災対策を急ぐ

    1. 被害を減らす数値目標を定めます。最新の地震想定を踏まえ、就任後1年以内に、想定される被害の削減目標と、達成に向けた施策を発表し、その進捗を公表します。
    2. 古い住宅の耐震化を支えます。警固断層の周辺かつ1981年以前に建てられた住宅の耐震性能の強化を後押しします。また、2000年以前に建築された木造住宅の耐震性能の点検と必要に応じた改修を支援します。高齢者・低所得世帯への耐震補助や、耐震シェルター設置も支援します。
    3. 重要な施設やインフラの耐震性を高めます。病院、学校、福祉施設、道路、駅、水道などの耐震化を優先的に支援します。マンションの耐震改修も専門家が支援します。
    4. 被害の拡大を防ぐための設備を普及させます。電気系統由来の火災を防ぐ感震ブレーカーや家具転倒防止器具の市内での普及を後押しします。

    暮らしはこう変わる

    市の支援によって、防災対策が進み、建物の安全性が高まります。また、地震による火災、家具転倒から命を守るための備えが広がります。

  2. 1-2被災後の住まいとまちの再建を、災害前から準備する

    1. 「事前復興まちづくり計画」をつくります。平時のうちから、望ましい復興のあり方、仮設住宅の整備、ライフライン・道路・商店街の復旧、学校再開、災害ごみ処理などについて議論し、計画を策定します。議論には、専門家だけでなく、若者、女性、障がいのある人、子育て世帯、企業の参加を得て、あらゆる人にとって、より良い復興計画とすることを目指します。
    2. 生活再建のための手続きを簡単にします。震災時の被害調査、罹災証明、住まい・家計・仕事の相談窓口を一体化します。平時からその手続きについて説明を受け、試せるようにし、理解を広げます。

    暮らしはこう変わる

    災害のあと、福岡の復興をスムーズに始められるようになります。被災後の住民手続きがわかりやすくなり、負担なく生活再建を進められるようになります。

猛暑と豪雨から、命と暮らしを守る

これまでにない暑さや大雨が、毎年のように起きています。災害が起きてから対応するだけでなく、暑さを避けられるまち、浸水する前に安全な場所へ移れるまちをつくります。

現状:何が課題か?

熱中症搬送は1,000人超。短時間の激しい雨も増えている

暑さと大雨

2026年の熱中症による救急搬送(9月末まで)

  • 1,043人
  • 65歳以上536人(51%)
  • 64歳以下507人

九州北部の1時間30ミリ以上の激しい雨

  • 1979〜88年1.0
  • 2016〜25年約1.3倍

暑さと大雨を「特別な年の出来事」ではなく、毎年起こり得る災害として備える必要があります。

2026年9月末までに、福岡市では1,043人が熱中症で救急搬送されました。その半数以上が65歳以上です。

九州北部では、1時間に30ミリ以上の激しい雨が降る回数も、1979~1988年と2016~2025年を比べると約1.3倍になっています。

出典:福岡市「熱中症情報」、福岡管区気象台「九州・山口県のこれまでの気候の変化」

佐々木あやのが目指す福岡の姿

暑さでも大雨でも、逃げ遅れと健康被害を出さない

  1. 2-1まちの中の浸水を予測し、地下空間と住宅の被害を減らす

    1. 雨水幹線・貯留施設・ポンプ場の整備を進めます。レインボープランなどの浸水対策を着実に進め、激しくなる豪雨に備えて整備計画を見直します。浸水被害や最新の予測を踏まえ、危険度の高い地区から雨水をためる・排水する施設を重点的に整備し、地区ごとの整備予定と進捗を公表します。
    2. 浸水の危険を、リアルタイムで知らせます。福岡市のLINEの防災情報の活用によって、道路の冠水や地下出入口の閉鎖情報を、より分かりやすく迅速に市民に周知します。
    3. 住宅や小さな店の浸水対策を支えます。地下や1階にある住宅、店舗、マンションを対象に、止水板、逆流防止設備、電気設備を高い場所へ移す工事への補助をつくります。
    4. 地下鉄や地下街の合同避難訓練でみつかる課題を着実に解決します現在行っている避難訓練で見つかった課題を、避難誘導や閉鎖手順の改善に着実につなげます。

    暮らしはこう変わる

    レインボープランなどの整備を着実に進める。最新の浸水想定を今後の整備順位に反映し、工事を待つ地域では住宅・店舗の対策と避難支援を充実させます

  2. 2-2歩いて休める涼しい場所を増やし、熱中症を防ぐ

    1. 身近な場所に、休憩と給水ができる場所を増やします。高齢者が多い地域、学校への通学路、駅やバス停から遠い地域を優先し、涼しい場所と給水場所を増やします。開いている曜日と時間、トイレ、車いす対応の有無を、地図で確認できるようにします。
    2. 通学路、歩道、バス停に日陰を増やします。「都心の森1万本プロジェクト」を生かし、木を植えた本数だけでなく、実際に日陰になっている歩道の割合や、地面の温度を測ります。人が歩く・待つ場所の暑さを減らすため、樹木を植えにくい場所には、屋根や日よけを設けます。
    3. エアコンを使えない家庭をなくします。現在の省エネエアコンへの買い替え補助を土台に、所得の低い世帯や一人暮らしの高齢者には、初めて設置する場合や修理も支援します。電気代が心配で使用を控える世帯には、福祉部門と連携して支援を届けられるように制度を検討します。

    暮らしはこう変わる

    外出中に具合が悪くなる前に、近くの涼しい場所で休み、水を飲めるようになります。高齢者や生活が苦しい人も自宅でエアコンを使いやすくなります。

  3. 2-3光熱費を下げ、停電にも強い脱炭素を進める

    1. 中小企業の省エネ投資を、診断から支えます。無料の省エネ診断を広げ、建物の断熱、高効率の空調や給湯器、工場の機械などの更新を支援します。最初の費用が高い設備には、補助と低利の融資を組み合わせます。成果は、設備を入れた件数ではなく、減った電気・燃料代と二酸化炭素の量で公表します。
    2. 避難所や医療・福祉施設に、停電時も使える電源を増やします。停電しても何を何時間使えるのかを点検し、不足を補うために学校、公民館、病院、福祉施設などに、太陽光発電、蓄電池、電気自動車から建物へ電気を送る設備を引き続き整えます。
    3. 市の施設で再生可能エネルギーの活用を進めます。再エネ電力への切り替えを進めるとともに、市の施設への太陽光発電・蓄電池の導入を広げます。発電量や光熱費への効果、停電時に使える機器と時間を毎年公表します。

    暮らしはこう変わる

    家庭や会社の光熱費が下がり、燃料価格の急な上昇による負担も小さくなります。停電したときも、避難所や医療・福祉施設で必要な電気を使いやすくなります。

避難した後も、命・健康・尊厳を守れる福岡へ

避難できれば終わりではありません。避難所の寒さや暑さ、眠れない環境、トイレ不足によって体調を崩す人をなくし、だれもが安心して生活を続けられる場所に変えます。

現状:何が課題か?

最新想定では最大23.2万人が避難。13.9万人が避難所へ

大地震で想定される避難者 約23.2万人

  • 避難所へ行く人約13.9万人
  • 自宅や車などで避難する人約9.3万人

従来の市の計画では、地震による避難者を約2万5,000人と想定

従来の市の計画では、地震による避難者を約2万5,000人と想定していました。しかし、最新想定では最大約23万2,000人となり、このうち約13万9,000人が避難所へ行くと見込まれています。

市は備蓄を増やしていますが、最新の避難者数に合わせて、避難所ごとの収容人数、トイレ、ベッド、間仕切り、空調、電源を改めて点検する必要があります。

出典:福岡市「災害避難所の充実について・請願審査資料」(2026年5月)

佐々木あやのが目指す福岡の姿

どの避難所でも、安心して眠り、食べ、暮らせる

  1. 3-1参加したくなる防災訓練をつくり、全市民に備えを届ける

    1. 全ての避難所に「避難所カルテ」をつくります。収容できる人数、地震・浸水リスク、トイレ、ベッド、間仕切り、空調、水、電源、通信、車いすへの対応を調べます。市民が平時から確認できるよう、一つの地図で公表します。
    2. トイレ・温かい食事・寝床を、人数に合わせて確保します。トイレは発災直後に50人に1基、長期化した場合は20人に1基を目安に、車いす対応も確保します。温かい食事を早期に1日1回以上提供し、簡易ベッドは1人1台、間仕切りは世帯ごとに用意することを目指します。必要数から備蓄・調達計画を立て、配送・設営まで訓練します。
    3. 暑さ、寒さ、停電、通信の途絶に備えます。2027年度まで進めている学校体育館の空調整備を完了させ、非常用電源も確保します。拠点となる避難所には、太陽光発電、蓄電池、発電機、衛星通信を配置し、その他の避難所には持ち運べる電源と通信機器を用意します。
    4. 「逃げる訓練」だけでなく、「避難所を開く訓練」を行います。地域住民と市職員が、トイレ、ベッド、間仕切り、受付、電源、通信を実際に設置します。昼間だけでなく、夜間や雨天も想定し、毎年訓練します。
    5. 訓練への参加を、家庭の備蓄につなげる訓練の参加者に、防災スターターセットまたは防災用品の購入に使える少額クーポンを配布します。地元企業の協賛も活用し、訓練参加のきっかけづくりと、各家庭の備蓄を同時に進めます。
    6. 参加できない人にも、動画で訓練を届ける校区ごとに、避難経路、避難所の開け方、トイレやベッドの設置方法を説明する短い動画をつくります。字幕、手話、やさしい日本語、外国語に対応し、市のLINE、学校、企業、自治会を通じて毎年届けます。
    7. 訓練が届いたかを数字で確認する校区別の訓練参加率、動画視聴率、防災用品の備蓄率を毎年公表します。参加が少ない地域には、市から出向いて小規模な訓練を行います。

    暮らしはこう変わる

    災害時に避難した後も、床に直接寝たり、トイレを我慢したりする人を減らせます。暑さや寒さ、停電の中でも、安心して過ごしやすくなります。

    訓練に参加できる人も、仕事や介護などで参加できない人も、災害時に何をすればよいかを事前に確認できます。家庭の備蓄も進みます。

  2. 3-2乳幼児、女性、障がいのある人、外国人、ペット連れにも安心を

    1. 乳幼児と子育て家庭のための場所を確保します。授乳、おむつ交換、こどもの遊び、親子の休息に使える場所を分けて設けます。哺乳瓶、紙おむつ、離乳食、アレルギー対応食などを人数に合わせて備えます。
    2. 性別にかかわらず、安全とプライバシーを守ります。女性専用の更衣室、休養スペース、トイレ、相談場所を確保します。通路やトイレ周辺を明るくし、防犯ブザーや見回りを用意します。性のあり方が多様な人も安心して利用できる個室を設けます。
    3. 障がいや言葉の違いがあっても、情報と支援が届くようにします。車いすで使えるトイレとベッド、静かに過ごせる場所、医療機器を充電する電源、文字や絵で伝える道具を用意します。支援が多く必要な人は、一般の避難所で長く待たせず、福祉避難所へ直接つなぎます。
    4. ペットと避難できる場所を、事前に分かるようにします。福岡市はペットとの同行避難を認めていますが、原則として人とペットの生活場所は別です。ペットを受け入れられる避難所と飼育場所を事前に公表し、同じ空間で過ごせる専用避難所も増やします。

    暮らしはこう変わる

    乳幼児がいる家庭や、障がいのある人、外国人、ペットを飼う人も、「避難所へ行っても過ごせない」という不安を減らせます。だれもが安全とプライバシーを守りながら避難できます。

  3. 3-3災害でも、医療・薬・介護を止めない

    1. 必要な薬を、災害時にも届けられる仕組みをつくります。医師会、薬剤師会、医薬品を運ぶ会社と協定を結び、区ごとに薬の供給拠点を決めます。インスリンなど冷蔵が必要な薬には、停電時も使える保冷設備を用意します。
    2. 小さな医療・介護事業所の災害対策を支えます。病院だけでなく、診療所、薬局、訪問看護、介護事業所にも、災害時に仕事を続ける計画をつくってもらいます。非常用電源、蓄電池、浸水対策、通信設備導入を支援し、透析、在宅酸素、薬など、止められない医療を優先します。
    3. 在宅で医療機器を使う人の電源を確保します。福岡市には、在宅で人工呼吸器を使う人に、72時間分の非常用電源の購入費を助成する制度があります。これを、在宅酸素、たんの吸引器、意思を伝えるための機器などにも広げます。
    4. 医療・介護を地域全体で続ける訓練を行います。病院、診療所、薬局、訪問看護、介護施設、市が毎年合同訓練を行います。災害時には、診療できる医療機関、開いている薬局、利用できる介護サービスを一つの地図で知らせます。

    暮らしはこう変わる

    災害が起きても、いつもの薬や医療、介護が突然途切れる事態を減らせます。在宅で医療機器を使う人と家族も、停電したときにどう行動すればよいか、あらかじめ準備できます。